ゴルファーなら、クラブセッティングは非常に大事なものであり、永遠と考え続けるものになります。
今回は、クラブセッティングの参考として、プロゴルファーのクラブセッティングについて紹介していきたいと思います。
横峯 さくら
プロフィール
鹿児島県鹿屋市出身の横峰さくらは、人気・実力ともに日本のトップ女子プロゴルファー。2004年にプロテストに合格し、デビューしてから15年目を迎えている33歳のベテラン女子プロゴルファーです。ゴルフを始めたきっかけとなったのが、ゴルフ好きの父である横峯パパこと「横峰良郎」の影響で、初めてクラブを握ったのは8歳といわれています。小学校時代には、早くも全国小学生大会で優勝し、将来を期待される逸材として注目されていたのです。2004年の8月にプロテストを2位で合格すると、その年の穴吹工務店レディースカップで見事プロ初優勝をします。デビュー年から安定した成績を残し、見事2005年のシード権を獲得しました。
そして、2005年4月にはライフカードレディスでツアー初優勝、翌2006年にはLPGAツアーチャンピオンシップで見事メジャー初優勝を飾ります。2007年には3勝を挙げ、日本女子プロゴルフ史上6人目の年間獲得賞金1億円プレイヤーの仲間入りを果たしました。2009年には6勝をマークし、念願の日本女子プロゴルフ年間賞金女王に輝いたのです。この時の年間獲得賞金、1億7501万6384円は日本女子プロゴルフ史上の最高額を更新する成績でした。その後、2014年までの日本女子ツアー戦績はメジャー2勝を含む23勝という成績を残し、2015年以降はアメリへ主戦場を移し活躍を続けています。
ゴルフスタイル
横峰さくらのゴルフスタイルで、魅力といえるのは豪快なスイングではないでしょうか。テイクバックでクラブのヘッドが、目の前を通過してボールを打ってしまうのではないか、というくらいに豪快に振りかぶるスイングを見せます。同じようなスイングが多い日本女子プロゴルファーで、誰も真似のできないような、これぞプロという独特のスイングです。このスイングで、ドライバーショットでは270ヤードを飛ばし、日本女子プロゴルフ界きっての飛距離を生みだす結果となっています。そして、この豪快なオーバースイングが、どうやって生まれたのかというと、父である横峰良郎の指導が影響しているのです。
父が娘である横峰さくらをトップ女子プロゴルファーへ育て上げた練習方法は独自のものといえます。父は自ら山林を切り開き、娘のために専用のゴルフ練習場を作ってしまったのです。そして、30m先の竹をドライバーショットで割るという「竹割り特訓」などの、独特な練習を行いました。このような練習を重ねることにより、155cmの横峰さくらは豪快なスイングと「飛ばし屋」といわれる飛距離を手に入れたのです。また、高校生の頃に靭帯を断絶した際にも、父は娘を椅子に座らせて打たせ続けました。その結果、なんと20ヤードも飛距離が伸びたという逸話もあります。
クラブセッティング
そんな横峰さくらのクラブセッティングですが、
ドライバー:ピン「G400 LSテックドライバー(8.5度)」
シャフト「TRPX Air(硬さR)」
フェアウェイウッド:ピン「G400 フェアウェイウッド(3番14.5度・5番17.5度)」
ユーティリティ:ピン「G400 ハイブリッド(4番22度)」
アイアン:テーラーメイド「M5 アイアン(5番~PW)」
ウェッジ:アクシスゴルフ「Z1 ウェッジ(48・52・56度)」
パター:アクシスゴルフ「PP-01」
となっています。
2014年にはメンタルトレーナーをしていた森川陽太郎氏と結婚し、私生活も充実のときを迎えている横峰さくら。現在はアメリカの女子ツアーでプレーしています。今後の活躍にも期待しましょう。
鈴木 愛
プロフィール
徳島県三好郡出身の「鈴木愛」は、オジサン世代の女子ゴルフファンからの支持が高い人気の女子プロゴルファーです。2013年にプロテストに合格し、デビュー6年目を迎えている24歳。女子プロゴルファーを目指すきっかけは、2006年の小学生だった頃に、日本女子プロゴルフ選手権大会で宮里藍の優勝を見たことだといいます。小学校5年生からゴルフを始めて、中学校3年生で四国女子アマチュア選手権を制し、将来プロで活躍するであろう素質の片鱗を見せたのです。2013年のプロテストでは3位で合格し、その年の中国新聞レディースオープンでプロ初優勝を飾っています。
そして、日本女子プロゴルフでのツアー初勝利は、2014年9月の日本女子プロゴルフ選手権大会での優勝です。ツアー初優勝がメジャー初優勝という、素晴らしくインパクトのある結果を出しました。このときの年齢20歳128日での勝利は、大会史上最年少勝利を更新する記録というオマケまでついてきた優勝となったのです。ちなみに、それまで大会史上最年少勝利の記録を持っていたのが、2006年に優勝した宮里藍の21歳と83日でした。なんと、鈴木愛自身が女子プロゴルファーを志すきっかけとなった、2006年の日本女子プロゴルフ選手権大会での記録を更新したのです。
2014年は、日本女子プロゴルフ選手権大会の1勝にとどまり、翌2015年はプレーオフへは何度か進出するも勝利を挙げることはできませんでした。しかし、2016年には、鈴木愛にとって思い入れが強いであろう、日本女子プロゴルフ選手権大会を2年ぶりに勝利するなど、年間2勝を挙げたのです。そして、翌2017年には日本女子ゴルフ年間獲得賞金女王に輝いています。この年は勝利こそ2回と多くはありませんでしたが、10位以内が15回と抜群の安定感で初の賞金女王を獲得しました。翌2018年には、Tポイントレディスゴルフトーナメント・ほけんの窓口レディースなど、年間4勝をマークし、その安定感が増してきた印象を受けます。
ゴルフスタイル
鈴木愛の長所といえるのが、パッティングの上手さではないでしょうか。2016年と2018年には、女子プロゴルフの平均パット数ランキングで見事1位に輝いています。それ以外の年でも、常に上位に顔をのぞかせているので、パッティングこそが最大の武器といえるゴルファーでしょう。若くして、メジャー大会2勝という結果にも頷ける内容です。このようにパッティングが上達したのには、きっかけとなった出来事がありました。契約パターメーカーの人に「もっと練習しないと活躍できないよ」といわれ、それから毎日練習するようになったというエピソードがあるのです。今では、他の選手が引き揚げた後、最後まで練習グリーンに残ることが当たり前となっています。
クラブセッティング
そんな鈴木愛のクラブセッティングですが、
ドライバー:ピン「G410 プラス ドライバー(10.5度)」
シャフトはピンの純正「ALTA JCB(硬さS、長さ45.5インチ)」
フェアウェイウッド:ピン「G410 フェアウェイウッド(3・5番)」
ユーティリティ:ピン「G400 ハイブリッド(4番22度・5番26度)」
アイアン:ピン「i210 アイアン(6番~PW)」
ウェッジ:ピン「グライド 2.0 ステルス ウェッジ(50・54・58度)」
パター:ピン「ヴォルト アンサー2 パター」
となっています。
まだ、24歳と若く将来的にも期待できる女子プロゴルファーの鈴木愛。これまでも素晴らしい成績を残していますが、今後の活躍にも注目しましょう。
池田 勇太
プロフィール
33歳となった日本を代表するプロゴルファーの「池田勇太」は、6歳の頃からゴルフを始めました。高校時代には、日本ジュニアと世界ジュニアゴルフ選手権を制し、当時から将来が楽しみな有望選手として期待されていたのです。東北福祉大学へ進学すると、日本アマでのベスト4や日本学生ゴルフ選手権競技などを制し、その非凡な才能を発揮していました。2007年にプロテストに合格すると、2008年には初シード権を獲得、2009年には日本ツアー4勝を挙げ年間獲得賞金ランキング2位という成績を残したのです。その内の1勝は、メジャー大会である日本プロゴルフ選手権大会という、2009年は素晴らしい結果を出した年でした。
そして、リオオリンピックへも出場した2016年には念願の賞金王に輝きました。その後も勝利を重ね2019年時点では20勝を挙げ、その内の3勝がメジャー大会となっています。
ゴルフスタイル
池田勇太の特徴は、なんといっても独特なスイングです。これぞプロという、アマチュアには真似のできないスイングだからこそファンを魅了できるのでしょう。また、ショットだけではなく、アプローチのコントロールやパターが良いという特徴もあります。過去には服装などの印象で、豪快なプレースタイルをする選手に見えていましたが、繊細なプレーこそが強みとなっているのです。彼独特の器用でやわらかいスイングから、繊細なプレーの数々が生み出されています。池田勇太のような、プロにしかできない個性あるプレーこそ、ファンを魅了するといえるのではないでしょうか。
クラブセッティング
そんな池田勇太のクラブセッティングですが、
ドライバー:キャロウェイ「エピック フラッシュ ドライバー(9度)」
シャフトは三菱ケミカル「ディアマナ DF60(硬さTX)」
フェアウェイウッド:キャロウェイ「エピック フラッシュ サブゼロ フェアウェイウッド(3番16.5度)」
ユーティリティ:キャロウェイ「エピック ユーティリティ(3番)」
アイアン:4・5番がキャロウェイ「APEX アイアン」
6番~PWはヨネックス「イーゾーン CB 501 フォージド アイアン」
ウェッジ:タイトリスト「ボーケイデザイン SM5ウェッジ(50・54度)」
パター:オデッセイ「ミルドコレクション」
となっています。
2018年に史上3番目の最年少記録で20勝を達成しましたが、まだ33歳ですので今後の勝利数をどこまで伸ばすのかも注目です。