VOD(動画配信サービス)の料金、無料体験比較

映画やドラマ、アニメ、ドキュメンタリーといった映像コンテンツの視聴スタイルは従来のテレビや映画館、店頭でのレンタルから変化し、最近では「VOD(動画配信サービス)」が中心になってきています。

幅広いジャンルの映像コンテンツを定額料金で楽しめるVOD。誰しもが何らかのVODサービスに加入しているという状況も増えつつあります。そんな中で「VODってそもそも何なの?」「どんな作品が見られるの?」「どれがいいの?」といった疑問が解消できない人も多いでしょう。

今回はVOD(動画配信サービス)の主要8社を月額料金や無料体験の有無、それぞれのサービスの特徴などから比較していきます。VODの選び方も詳しく解説するので、ぜひ自分に合ったサービスを見つけてみてください。


VOD(動画配信サービス)とは?

VOD(動画配信サービス)は「さまざまなジャンルの映像コンテンツが視聴できるオンラインサービス」です。

従来であれば、映画を見るために映画館やレンタルビデオ店、テレビなどを利用することが多かったですが、VODではインターネット回線を用いて映像コンテンツを配信し、視聴するストリーミング配信を行っています。

利用者はサービスにアクセスするだけで好きな時にみたい作品を視聴できます。

VOD(動画配信サービス)のメリット

VODを利用するメリットを見ていきましょう。普段映画やドラマ、アニメなどの映像コンテンツをよく視聴している人にとってVODがどんな点で優れているのか把握していきます。

①好きなコンテンツを定額で視聴できる

VODが従来の視聴環境と大きく異なるのが「好きなタイミングで映像コンテンツが楽しめる」という点です。テレビで放送されている番組は放送時間が決まっており、録画などをしなければ好きな時に見ることはできません。録画するのを忘れてしまうと番組を見逃してしまうこともしばしばです。

VODなら利用登録するだけで好きな時間、好きなタイミングにアクセスして映像コンテンツが楽しめます。放送を見逃したり、放送時間に合わせて行動をするといったことも必要ありません。

アニメやドラマといった各週放送されるようなコンテンツも毎週決まった放送時間に見る必要もなく、貯まった話数を一気に消化するといった視聴スタイルも可能です。

視聴者がコンテンツに合わせるのではなく、視聴者の好きなタイミングで楽しめるというのがVODの大きなメリットです。

②パソコン、スマホ、タブレットなどで場所を選ばず視聴できる

VODはインターネットを利用して映像コンテンツを配信するサービスです。配信された動画を視聴するためのデバイスはパソコン、スマホ、タブレット、ゲーム機、スマートTVなどさまざまです。

家のパソコンでゆったり映画を見ることもできますし、通勤や通学の電車の中でスマホを使って見たいアニメや海外ドラマを消化するといった視聴スタイルも可能です。

時間だけではなく、視聴場所についても利用者が自由に映像コンテンツが楽しめるというのもVODのメリットです。

③無料体験が用意されている

「VODって有料なんでしょ?」と思って加入を控えてしまう人もいるかもしませんが、VODの多くは無料体験期間を用意しています。無料体験を利用すれば、そのサービスでどんな作品が配信されているのか、画質や使い勝手はいいのかなどを把握できますよね。

気に入ればそのまま使い続けることもできますし、合わないと感じた場合には、無料体験期間中に解約することで料金を一切払わずに済みます。VODにはさまざまなサービスがありますが、とりあえず無料体験を一通り試してみて使ってみるサービスを決めるというのもおすすめです。

④VODでしか見られないコンテンツがある

従来のVODでは映画やドラマ、アニメなど他社が制作したコンテンツを配信するだけのサービスでしたが、最近ではVOD自体が映像コンテンツを制作するようになってきました。

AmazonプライムビデオやNetflixでは、巨額の予算を投じてクオリティの高いオリジナルコンテンツを配信しています。当然そういった独自コンテンツはそのVODでしか配信されません。

そのためオリジナルコンテンツの充実度がVOD選びの決め手になる場合もあります。



VOD(動画配信サービス)を選ぶポイント

VODにはさまざまなサービスがあり、各社特徴が異なります。どれが自分に合うのか1つ1つ確かめるのは大変ですよね。

各サービスの無料体験を利用しながら合う合わないを判断していくこともできますが、ある程度の基準は必要です。

ここではVODを選ぶためのポイントを紹介していきます。VODをみるときは以下のような点に注目していきましょう。

①見放題?レンタル?料金体系を確認

VODには料金体系で主に4つのパターンが存在しています。それぞれのサービスごとに1つのパターンに当てはまるものや、複数のパターンを併用しているサービスも存在します。

・AVOD:広告表示型無料動画配信サービス(Youtube、Tverなど)

・EST:別名ペーパービュー、コンテンツを購入して視聴する形(スカパー!プレミアムサービスなど)

・SVOD:定額見放題型サービス(Netflix、Huluなど)

・TVOD:レンタル型動画配信サービス(U-NEXT、AmazonプライムビデオはSVODとの併用)

今回取り上げる動画配信サービスは主に「SVOD:定額見放題型サービス」と「TVOD:レンタル型動画配信サービス」の2つです。

料金体系として月額料金を支払えばサービス内で配信されている全てのコンテンツが見放題となる「SVOD」。配信されている動画コンテンツをレンタルという形でその都度課金して視聴する「TVOD」。

見放題とレンタルを併用しているサービスもあるので、どの料金体系が好みかによって選びサービスが決まっていきます。

「とにかくたくさん見たい!」という人は定額見放題の方がお得ですし、「月2〜3本でいいから面白い作品が見たい!」という人はレンタル課金タイプがおすすめです。

②独自コンテンツの有無は重要

最近では独自コンテンツの有無がVODに加入する上で重要な要素になっています。映画やドラマ、アニメなどであればどのVODでもある程度共通して見られるため差別化にはなりません。

しかし、独自コンテンツはVOD自体がコンテンツを制作しており、自サービスでのみ配信を行っているため「そこでしか見られない」という差別化が可能です。

Amazonプライムビデオの「松本人志のドキュメンタル」や「バチェラー」など地上波では見られないオリジナルバラエティ番組や史上初VOD初の映画でアカデミー賞を受賞したNetflixの「ROMA」など質の高い作品が数多くあります。

独自コンテンツ目当てでVODに加入する人も多いため、VODを使ってみるときは「そこでしか見られないコンテンツはあるか」という点を見ていきましょう。

③見たい作品・ジャンルに強いかどうか

人によってVODを利用する理由はさまざまです。「映画が見たい!」「海外ドラマを中心に見たい」「アニメが充実したVODがいい」など、それぞれの目的に合致したコンテンツを配信しているVODを選びましょう。

VODによって「新作映画に強い」「アニメの配信本数が多い」「海外ドラマが全話配信されている」など特徴が分かれます。

VODに加入する前にある程度「こういった作品が見たい」といったことをピックアップしておけば、そのサービスが自分に合っているかどうかが判断できます。

④月額料金で選ぶ

定額見放題かレンタル課金かによっても異なりますが、VODサービスを利用する上で月額どれぐらいの金額が必要なのかというのも重要です。

人によってVODに出せる金額は異なるでしょう。「月500円ぐらいでたくさん見たい」という人や「月2,000〜3,000円かかってもいいから質の高いコンテンツが見たい」という人もいるでしょう。

そういった場合に月額料金がどれぐらいなのかが重要になります。

⑤利便性も重要

サービス内のUIや画面表示、機能面の充実度など利便性も重視していきましょう。サービスにアクセスしてから目的のコンテンツにまでスムーズに行き着くかどうかや。これから見たい作品をストックしてトップ画面に表示できるか。ダウンロード機能に対応してオフライン環境でも再生できるかなどサービスとしての利便性を見て選ぶVODを決めていきましょう。

主要VOD(動画配信サービス)8社のサービス比較

今回はVOD主要8社をさまざまな項目から比較していきます。

取り上げるのは以下の8社です。

  • Amazonプライムビデオ
  • dtv
  • Hulu
  • U-NEXT
  • Netflix
  • FODプレミアム
  • DMM見放題chライト
  • TSUTAYAディスカス

まずは各社の月額料金や料金体系、無料体験期間、配信本数、ダウンロード機能、得意分野などを一覧でまとめていきます。

月額料金 料金体系 無料体験 配信本数 ダウンロード 同時接続台数
Amazonプライムビデオ 500円 見放題

+レンタル

30日間 約2万本 3台
dtv 500円 見放題

+レンタル

31日間 約12万本 1台
Hulu 933円 見放題 2週間 約4万本 一部対応 1台
U-NEXT 1,990円 見放題

+レンタル

31日間 約14万本 4台
Netflix 800円〜 見放題 30日間 約3,000本 1〜4台
FODプレミアム 888円 見放題

+レンタル

31日間 約3万本 × 1台
DMM見放題chライト 550円 見放題 2週間 約7,000本 × 上限なし
TSUTAYAディスカス 933円 見放題

+レンタル

30日間 約1万本 一部対応 1台

各社の得意分野をそれぞれ簡単にまとめておきます。

得意分野
Amazonプライムビデオ ・Amazonプライム特典が使える(配送料無料やAmazon Musicなど)

・オリジナルコンテンツも充実

・月500円でコスパが高い

dtv ・国内屈指の配信本数

・月500円でとことん楽しめる

・アニメ専門のdアニメも月500円とお得

Hulu ・海外ドラマに強い

・月額料金で全て見放題

U-NEXT ・新作映画に強い

・毎月レンタル作品に使える1200円分のポイントがもらえる

・電子書籍、漫画、成人向け作品も扱う

Netflix ・オリジナルコンテンツが高クオリティ

・配信本数は少ないが充実のラインナップ

・月額料金で全て見放題

FODプレミアム ・フジテレビ系列のコンテンツが豊富

・映画だけではなく、電子書籍、漫画も楽しめる

DMM見放題chライト ・月550円で見放題

・成人向け作品も全て見放題

TSUTAYAディスカス ・プラン追加で宅配レンタルも利用可能

それでは1つ1つのサービスを詳しく見ていきましょう。



VOD(動画配信サービス)主要8社のおすすめポイント

今回紹介するVOD8社のおすすめポイントを詳しく紹介していきます。自分に合うサービスがあるかチェックしてみましょう。

①低価格+プライム特典が充実の「Amazonプライムビデオ」

【おすすめポイント】

・Amazonプライム特典が使える(配送料無料やAmazon Musicなど)

・オリジナルコンテンツも充実

・月500円でコスパが高い

月額料金 500円
料金体系 見放題+レンタル
無料体験 30日間
配信本数 約2万本
ダウンロード
同時接続台数 3台

Amazonが提供している「Amazonプライムビデオ」の特徴は独自コンテンツの充実度にあります。「松本人志のドキュメンタル」や「バチェラー」といった国内初のバラエティ番組や「THE BOYS」などのオリジナル海外ドラマ、ドキュメンタリー番組の「ALL OR NOTHING」とオリジナルコンテンツでは質・量共に優れています。

また、Amazonプライム特典が使い放題という他にはない魅力もあります。指定日配送や配送料無料特典、AmazonMusicも使い放題とVOD以外のサービスを目当てに加入するのもいいでしょう。月額料金も500円と安いのもコスパが高くて嬉しいところです。

②配信数は国内トップクラスで月額500円「dTV」

【おすすめポイント】

・国内屈指の配信本数

・月500円でとことん楽しめる

・アニメ専門のdアニメも月500円とお得

月額料金 500円
料金体系 見放題+レンタル
無料体験 31日間
配信本数 約12万本
ダウンロード
同時接続台数 1台

国内でも屈指の配信本数を誇るのが「dtv」です。幅広いジャンルの作品を見放題、レンタル含め合計約12万本楽しめます。これだけの本数がありながら月額料金は500円とリーズナブル。

ドコモ回線を利用されている方であれば、利用料金をスマホ料金を一緒にまとめることもできますし、アニメ専門のVOD「dアニメ」も非常にお得です。


③海外ドラマが充実!全て見放題の「Hulu」

【おすすめポイント】

・海外ドラマに強い

・月額料金で全て見放題

月額料金 933円
料金体系 見放題
無料体験 2週間
配信本数 約4万本
ダウンロード 一部対応
同時接続台数 1台

ジャンルは一通り揃えていますが、中でも海外ドラマのラインナップに優れているのが「Hulu」です。そして、月額933円を支払えば配信されているコンテンツが全て見放題となります。

その他のサービスでは配信本数は多いものの見放題作品のみに絞るとそこまで数が多くないこともしばしばあります。

Huluなら約4万本という充実した配信本数が全て見放題なのでいいですね。見放題作品の多さでも頭一つ抜けているというのもHuluの特徴となります。



④見放題作品が多く新作映画にも強い「U-NEXT」

【おすすめポイント】

・新作映画に強い

・毎月レンタル作品に使える1,200円分のポイントがもらえる

・電子書籍、漫画、成人向け作品も扱う

月額料金 1,990円
料金体系 見放題+レンタル
無料体験 31日間
配信本数 約14万本
ダウンロード
同時接続台数 4台

約14万本という配信数の多さは優れていますが、他のサービスと比較すると1,990円という月額料金は少しネックに感じるかもしれません。しかし、U-NEXTでは毎月レンタル作品の視聴に使えるポイントが1,200円分もらえます。これは映画2〜3本分に相当するのですが、これを踏まえると実質月790円で見放題作品が楽しめるということになります。

また、新作映画に強く劇場公開されてから配信開始となるまでの期間が短く、話題作をいち早く見たい人におすすめです。

他のVODではあまり取り扱っていない電子書籍、漫画、成人向け作品が充実しているのもU-NEXTの特徴です。


⑤オリジナルコンテンツと海外映画・ドラマが豊富「Netflix」

【おすすめポイント】

・オリジナルコンテンツが高クオリティ

・配信本数は少ないが充実のラインナップ

・月額料金で全て見放題

月額料金 800円〜
料金体系 見放題
無料体験 30日間
配信本数 約3,000本
ダウンロード
同時接続台数 1〜4台

配信本数は少ないものの選りすぐりのコンテンツと質の高い独自コンテンツで人気を博しているのが「Netflix」です。Netflixオリジナル作品では、映画、ドラマ、アニメ、バラエティ、ドキュメンタリーなど幅広い独自作品を制作しており、これを目当てで加入する人もいるぐらいです。

料金プランは3つに分かれており最安で月800円で全て見放題なのもコスパが高いです。



⑥フジテレビ系列の作品が充実「FODプレミアム」

【おすすめポイント】

・フジテレビ系列のコンテンツが豊富

・映画だけではなく、電子書籍、漫画も楽しめる

月額料金 888円
料金体系 見放題+レンタル
無料体験 31日間
配信本数 約3万本
ダウンロード ×
同時接続台数 1台

フジテレビ系列のドラマやバラエティ番組が豊富な「FODプレミアム」。話題の最新ドラマや過去の名作ドラマなどファンにはたまらないコンテンツが盛りだくさんです。

また、映像コンテンツのみならず雑誌や電子書籍、漫画も取り扱っており、定価よりも安い価格で購入できるメリットもあります。

無料体験を受けるには支払い方法にAmazonPayを選択しなければならないので注意しましょう。

⑦月額550円で映画やドラマ、成人向け作品も見られる「DMM見放題chライト」

【おすすめポイント】

・月550円で見放題

・成人向け作品も全て見放題

月額料金 550円
料金体系 見放題
無料体験 2週間
配信本数 約7,000本
ダウンロード ×
同時接続台数 上限なし

7,000本以上の動画コンテンツが月550円で楽しめる「DMM見放題chライト」。映画やドラマといったコンテンツでは他のサービスに劣るものの特徴として挙げられるのが成人向け作品の充実度です。

今回紹介している中で成人向け作品を扱っているのは「U-NEXT」と「DMM見放題chライト」のみです。

月額料金で言えば「DMM見放題chライト」は月550円と低料金で全ての作品が見放題になっておりお得といえます。



⑧オプションでDVD宅配レンタルも使える「TSUTAYAディスカス」

【おすすめポイント】

・プラン追加で宅配レンタルも利用可能

月額料金 933円
料金体系 見放題+レンタル
無料体験 30日間
配信本数 約1万本
ダウンロード 一部対応
同時接続台数 1台

レンタルビデオチェーンの「TSUTAYA」。ネット上での宅配レンタルなども行っていたのですが、その中で生まれたのがVODの「TSUTAYAディスカス 」です。月933円で約1万本のコンテンツが楽しめます。

また、動画見放題プランだけではなく、宅配レンタルサービスとのセットプランも用意されています。

ただ、ダウンロード機能の制限や同時接続台数が1台のみというのは少し利便性に欠ける部分でもあります。



まとめ

自分に合うVODは見つかったでしょうか。VODに加入すれば月額料金だけで好きな時に好きな作品をいつでも楽しめます。VODによってもそれぞれ特徴が異なるため、強みなどをしっかりと把握しながら選んでみてください。


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